サッカー日本代表監督交代に見る「決断」の重要性
このタイミングでの監督交代に様々な賛否両論の声が聞こえてくるー
印象論ではあるが、特に多い声は、「今さら..」と時期遅しを嘆く声だ。
サッカーファンであれば、人それぞれ意見があるだろう。
ただし、私は、この決断を尊重したい!
何かを「変えること」はパワーが必要で、往々にして「変えないと何も変わらない」ことが多く、「何も変えなくても変われる可能性は低い」と考えるからだ。
変わろうと判断する意思の力は弱く、「決断によって(確実に)何かが変わる」。
その結果として、世間の方々が思い描く想定よりも悪い結果になることも否定できないだろうが、同時に、良い結果の可能性も併存していることを忘れてはならない。
2か月後のワールドカップ初戦はコロンビアー
4年前辛酸を舐めた相手であり、10回戦っても勝率は半分にも満たないであろう文字通りの「強豪国」相手となると、この決断はポジティブに受け止めるべきと解するのが妥当ではなかろうか..
なぜならば、何かを変えないと何も変わらないからー
日本サッカー協会の決断が、「英断」と称賛される日を期待したい。
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July 17, 2017 鈴木啓太氏 引退試合 REDS LEGENDS vs BLUE FRIENDS
こんにちは、フットボール・ジャーナリストのHiroToです。
7/17海の日は、浦和レッズ一筋で活躍した鈴木啓太氏の引退試合に埼玉スタジアムまで訪れました
鈴木啓太氏といえば、”水を運ぶ人”
オシム日本代表監督時代、こう表現されたことを覚えている人も多いだろう。ボール奪取をはじめ、攻め上がったトゥーリオのカバーなど、常にチームへの献身性とポジションバランスを保つ黒子に徹する姿は、チームのひとつのピースとして、欠かせない選手であったことに疑いの余地はない。
人が避けたがることを率先して引き受け、組織に貢献していく。チームの中で、きっとそういう選手だったのだろう。リーグ中断中とはいえ、集まった選手・スタッフ、スタジアムに訪れたファン・サポーターを見れば、彼らもきっと感謝の念と気持ち良く送り出してあげたい労いの念があるのだろう。
人を惹きつける彼の人望がスタジアム全体から醸し出されるような、そんな和やかな雰囲気の中、人として、もっと底辺にあるような重要なこと:利他の心をベースとした人とのつながりの大切さを考えさせられた素敵な引退試合だった。
アマ時代からの選手生活を振り返るVTRで紹介されていたエピソードが心に残るー
所属するチームごとで、彼がプレーするポジションが異なっていたようだ。その背景は「そのチームで、自分が試合に出場できるポジションを見つけ続けてきた」からだ。
自分を客観視し、置かれた環境で活きる道を見つけるー どの世界でも通用する考え方に、鈴木啓太氏が日本代表まで登りつめた一つの理由を垣間見た気がした。
スタジアム:埼玉スタジアム2002
鈴木啓太氏引退試合:REDS LEGENDS 4 vs 4 BLUE FRIENDS
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July 15, 2017 F フレンドリーマッチ 浦和レッズ vs ドルトムント
こんにちは、フットボール・ジャーナリストのHiroToです。
7/15(土)は、埼玉スタジアムで行われた 浦和レッズ vs ドルトムントを、自宅でTV観戦しました。
衝撃 の "モル"
試合の感想を一言で述べると、上記の通りー
ただ、ドルトムントは前日に日本に到着し、時差ボケ等を考慮すると、日本人として、日本サッカーを応援する身として、やはりレッズには最低限でも引き分けで終えられるようにしてほしかった試合。序盤はドルトムントがボールをキープし、浦和レッズが自陣でブロックを敷き、ドルトムントが出しどころを伺いながら探りをいれるようなスローな展開。ドルトムントは球際に強く、数センチ?!レベルでボールがズレると、たちまちマイボールを失うレッズの選手たち。曖昧さが排除され、緻密なパスのみが次の展開の、ゴールへの可能性を残すー
スローながら、引き締まった試合の中、先制したのが浦和レッズゆえ、さらに試合は本番モードさながらの、見応えのある試合へ。後半に入り、主役となった エムレ・モル が投入される。
後半の序盤こそ、槙野を中心に文字通りモルに隙を与えない。モルを起点に攻撃を開始しようとする縦パスを入れた瞬間に体を寄せ、自由にさせない守備は、特筆に値するだろうー ただし、それを試合終了まで続けられた場合のみディフェンスとして称賛されることを改めて思い知らされた浦和レッズ。
モルのワンプレーが流れを変える。中央やや右サイドで後方からのパスに対して、槙野を振り切り前を向いたプレーは、才能の片鱗を多くのファンの脳裏に焼き付けるのに申し分ない衝撃のシーンだった。ここから、徐々にリズムに乗ってきたモルがついに1点をもぎ取る。
目を引くようなフェイントを繰り出したわけではない。ペナルティエリア侵入と同時に右前方にドリブルの進路を取り、体を寄せてこようとする槙野に身体さえ触れさせないモル。スピードに加え、ステップワークと身のこなしは、これから数多のゴールシーンを想起させるのに十分なインパクトを残した。
ただし、彼はまだまだ19歳と若い。序盤に目についたショートバスの乱れや状況判断に対しては、まだまだ改善の余地があるだろう。
シュールレの決勝点も、「モルのパスミス」から生まれたものだ。もちろん、最後の時間帯に、チャレンジのパスを試みた選択自体は不適切ではない。見逃せないのは、チャンスを確実に得点するシュールレの決定力。GKの肩越しニア上段は、キーパー泣かせのDead Spotだ。ただ蹴りこむだけではなく、冷静にあのコースに流し込める判断・技術は、日本もジュニア時代から身に着けるために定型化すべきシーンだろう。
スタジアム:埼玉スタジアム2002
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July 9, 2017 F league 6節 ペスカドーラ町田 vs 名古屋オーシャンズ
こんばんは、フットボール・ジャーナリストのHiroToです。
今日 7/9(日)は、墨田区総合体育館で行われた Fリーグの観戦に行ってきました。
錦糸町駅から徒歩5分ほどの立地にあり、今日のような暑い気候では、空調が効いている室内観戦は、観戦そのものに集中でき、インドアスポーツ観戦のメリットの一つだ。
さて、今日の観戦カードは以下の通り。
スタジアム:墨田区総合体育館(観衆: 1,085人)
F league 6節 ペスカドーラ町田 0 vs 8 名古屋オーシャンズ
これまでも首都圏でオーシャンズが試合を行う際には何度か足を運んだことがあるものの、久しぶりの Fリーグ観戦。オーシャンズを離れた森岡選手率いるペスカドーラが、どれくらい試合自体を拮抗させたおもしろい展開までもっていけるかー やはり、穿った見方をしてしまう自分がいることに、先入観なしで楽しもうと言い聞かせながらも、立ち上がりの3失点でオーシャンズとしては、良い意味で裏切られた立ち上がりとなった印象。
スコアほどの差はないかもしれないが、決定力とゲームインテリジェンスに見えにくい差を感じた印象の試合。
シュートに至る仕掛ける勇気と決定力:
仕掛けること自体が能動的で、自分の型に持って行こうとする目的に対して、もっと具体的に言うと「ゴールを奪う」という目的に対して、積極的に幾度となくチャレンジする姿勢そのもの自体が脅威であるオーシャンズ。やはり価値観や文化の違いなのだろうか。ブラジルでは、シュートそのものが称賛されるプレーと聞く。あくまでも仮説だが、子供の頃から幾度となくチャレンジしてきた回数は、時の経過と共に経験という名の自信に昇華する。名古屋の外国籍選手たちは、シュートを打つタイミング・コースとも絶妙で、まさに ”違い” を見せてくれた。
ゲームインテリジェンス:
終盤パワープレーに出たペスカドーラ。ただし、パワープレー崩れで2失点を喫する結果に。特に目を引いたのが、強引にシュートに持ち込み、相手にボールをつかませてしまったプレー。1点差なら理解できるプレーも、既に5点差ある状況で選択するプレーとしては、あまりにもリスキーだ。パワープレーは、確実に1点を取りに行くプレーであり、大きなリスクと背中合わせである ”事実” を忘れてはいけない。
それにしても、オーシャンズのゴレイロ・関口選手はボールへの寄せ、ポジショニング、反応共ピカイチだ。日本代表にも選ばれているし、今後の活躍にも大いに注視していきたい。
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インドアサッカーから感じたこと 思いを馳せてー
こんにちは、フットボール・ジャーナリストのHiroToです。
このブログでは、”football” の観戦記に加えて、自分自身がプレーすることから学べたこと、感じたことといったプレーヤー視点からも記事を書いていきたいと思います。
筆者は、1週間のうち約1~最大4回に渡り、インドアサッカーを楽しんでおり、その場所は、小さな体育館のような場所や民間のフットサルコートなど。今回は、特に体育館でプレーしている経験に基づき、寄稿してみたい。
一般的に、狭い場所(ミニゲームなど)でプレーすることで、自然に、足元の技術が向上するようなことを体感したり、実際に監督やコーチから言われたことがある選手は多いと思いますが、では一体、どういった足元の技術が向上するかというと、やはり、ファーストタッチ、いわば、ファースト・コントロールだと思います。コートが狭いからこそ、相手選手との距離が近くなる傾向が顕著であり、その環境下でボールを奪われないために、いかに最初のプレーでより適切な場所にボールをコントロールできるかー
そこで、ファースト・コントロールのひとつのオプションとして、意識して入れてみて面白いと思うプレーが「ボールを浮かす」こと。
例えば、左サイドで半身ではなく、ゴールに背を向けた状態でボールを受けるときで(自身の左後方にゴールがある位置関係)、相手選手が明らかに足元にパスを受ける瞬間を狙っているようなシーンでは、あえて、左足に速いパスを要求し、ファースト・コントロールとしてインステップで左後方へ浮かしながら突破を試ること等の想定です。
ボールを浮かすプレーは、時として「軽いプレー」ととらわれがちですが、子供の頃から、意思を入れたプレーの選択肢の一つとして身に着けていけば、日本サッカーにも、さらにチャレンジングでスキルフルな選手が育つ環境設定ができあがってくるのでは..
最後に、なぜ、ファースト・コントロールと表現し直したかというと、ファーストタッチよりも、ファースト・コントロールの方が、より一層意思を入れた最初のボールタッチが表現できて、読み手に伝わると思ったからだ。
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July 1, 2017 J 1 league 17節 アルビレックス新潟 vs ジュビロ磐田
はじめまして、フットボール・ジャーナリストの HiroTo です。
一般企業に勤めるビジネスマンとして日々の生活を送る傍らで考えたことー
自分が心から楽しめることや自然と行動に移してしまう「本来あるべき日常」を切り抜いた際に出てきたキーワードが ”football”
人生に対して、この種のスポーツから何かヒントを得たり、考えの幅を広げたり、つまりは学んできたことは計り知れない..
きっと、これからも続く football との付き合いを、このブログ上で思いのままに書き連ねていきたいと思います!
7/1土曜日午前中、ふとYahooニュースに目を通すと、ジュビロ磐田の中村俊輔選手の記事に目が留まる。同い年であり、39歳となった今でもなお輝き続けるファンタジスタをこれからも1試合でも多く観戦したい欲求に駆られ、急遽、新潟行きを決意! 現地滞在4時間弱という計画性がない観戦だけの新潟道中.. はじめての新潟、はじめのビッグスワン、百聞は一見に如かず。
スタジアム:デンカビッグスワンスタジアム(観衆: 22,379人)
J 1 league 17節 アルビレックス新潟 0 vs 2 ジュビロ磐田
最下位の新潟と7位の磐田の対戦とあって、球際の闘いが激しいゲームながら、比較的厳しいジャッジで荒れることもなく、出足の速さで勝る磐田攻勢の展開。個々の集合体としてのチームの結果は、1対1の球際の勝率と無関係ではないかもしれない。
磐田はトップの川又を中心に、左のアダイウトンと共に比較的長いパスの起点になり、ショートパスを繋ぎながら、サイドから揺さぶりをかけるスタイル。中村中心のボール回しは、速いわけではないけれど、一度相手を引き付けて、機を捉えて長めのパスを織り交ぜてくる効果的な印象。1点目の起点となった中村の右サイドでのプレーは、伝家の宝刀左足を振り抜くと見せかけ、切り返して縦へ仕掛けたドリブルとさらに相手を振り切れないとみるや、再度切り返してペナルティエリアへ侵入した味方への絶妙なパスは、3手先までをもイメージした上での計算通りのプレー。10年前の中村からは、縦へ仕掛けた時点で右足センタリングの残像もあるなか、引き出しを増やし、相手の状況に応じたプレーの選択は「思考を含めた準備の大切さ」を説く、ベテランの背中を垣間見た気がしたー
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